決算書とは、「資産や負債といった財政状態や、一定期間の業績を表す書類」のことです。この決算書を基に税金の計算や銀行融資の審査が行われます。

　決算書は、社長が会社のため懸命に働いてきた成果を表す書類と言えますので、決算書の内容について理解を深めて頂ければ幸いです。
　今回は、決算書の中で最重要である、「貸借対照表」「損益計算書」「販売費及び一般管理費内訳書」、についてご説明します。
　後ほど、貴社の決算書をお手元に置き、確認をなさって下さい。

　決算書の最初のページになります。それだけ、重要視された書類です。
　貸借対照表とは、「会社の資産や負債といった財政状態を示す表」とされています。
以下で詳細を説明します。

　まず、2020年4月1日に設立した3月決算の法人があるとします。
　そうしますと、2020年4月1日～2021年3月31日は第1期、2021年4月1日～2022年3月31日は第2期、2022年4月1日～2023年3月31日は第3期、2023年4月1日～2024年3月31日は第4期、となります。

　さて、第4期の貸借対照表には、何が記載されているでしょうか？それは、
　①　2024年3月31日時点の資産や負債の残高
　②　2020年4月1日（会社設立時）～2024年3月31日までのトータルの利益や損失の額、になります。

　よって、貸借対照表は②の特徴から、「会社の体力を示す表」とも言えます。
②の確認方法についてです。
　貸借対照表の右下に「純資産の部」があります。そこに「繰越利益剰余金」という項目があります。これが、会社設立以来トータルの利益額、若しくは、損失額になります。
　「繰越利益剰余金」の額は、多ければ多いほど決算書の評価が高くなります。

　次に、損益計算書になります。
　損益計算書とは、「会社の一定期間の経営成績を示す表」とされています。
以下で、詳細を説明します。

　貸借対照表の項目で出てきた、2020年4月1日に設立した3月決算法人の例えを再度使います。
　そうしますと、第1期の損益計算書には2020年4月1日～2021年3月31日の経営成績が、第2期の損益計算書には2021年4月1日～2022年3月31日の経営成績が記載されています。
　また、今期の損益計算書においては、前期や前々期の損益計算書から影響を受けません。

　経営成績の確認方法についてです。
　まずは、「営業利益金額」に注目しましょう。
　営業利益金額は、「会社の本業における利益若しくは損失の額」を表しています。この項目で十分に利益が確保できていると、本業が順調なことが伺えます。
　次に、「当期純利益金額」についてです。
　当期純利益金額は、「会社の最終的な利益若しくは損失の額」を表しています。この項目で十分に利益が確保できていると、会社の最終的な業績が好調であることが伺えます。