個人事業主における青色申告のメリット

 
 個人事業主として商売を始めますと、毎年の売上や経費を税務署に報告し、税金を納める義務が発生します。

 申告方法には二通りあり、青色申告と白色申告に分かれます。
 青色申告を選択するには、収入や経費を一定の水準以上で記録する必要があり、かつ、税務署の承認を受けることが必要です。



 ただし、青色申告には大きなメリットがございます。青色申告は、白色申告よりも税金がお安くなるケースがほとんどです。
 よって、青色申告を選択し確定申告書の作成を税理士に依頼されても、税理士の料金よりも青色申告を選択し税金がお安くなった額の方が大きく、結局お得になるケースが多々あります。
 
税理士の料金以上に税金が安くなり、かつ、税理士が確定申告書を作成するためご自身の手間もかからないのであれば、メリットしかございません。
 
よって、青色申告を選択される個人事業主は非常に多いです。

青色申告を行うための申請書はいつまでに提出するの?

 青色申告の承認を受けるための申請書の提出期限は以下になります。


   開業した年   → 開業後二ヶ月以内
   二年目以降   →   その年の3月15日まで

 
 つまり、開業二年目に「青色申告を行いたい」と4月に思っても、その年から適用することはできず、翌年からの適用になります。

 また、書類の提出先は、納税地管轄の税務署になります。
 記載する書類は税務署にありますので、印鑑だけ税務署にご持参頂き、青色申告の適用を受けたい旨をお伝え頂ければ手続きは完了します。

 

青色申告のメリット

青色申告特別控除

 青色申告を選択しますと、事業規模にもよりますが、最大で65万円少なくとも10万円の特別な経費を算入することができます。
 仮に所得税と住民税合わせて税率が40%としますと、65万円×40%=26万円も税金が安くなります。
 税理士が、確定申告書作成料金として26万円を頂戴することはほとんどございませんので、税理士料金をお支払いしてでもお客様はお得になります。

赤字の場合に損失を翌年以降に繰り越せる

 仮に2018年に100万円の赤字が発生し、2019年に240万円の黒字が発生したとします。
 税率が40%の場合、白色申告であれば、2018年は税金が0円、2019年は税金が96万円(240万円×40%)となり、二年合計で96万円の税金を納付します。
 
しかし、青色申告の場合には、2018年の税金は0円、2019年は56万円([240万円-100万円]×40%)となり、二年合計で56万円の税金を納付します。


 白色申告のケースと比較しますと、二年間で40万円もお得になります。
 
上の事例では、赤字額を赤字が発生した年の翌年の黒字と相殺しましたが、実際は赤字発生年から三年間赤字を繰り越すことが可能です。

10万円以上~30万円未満の固定資産を全額経費算入可能

 まず、一式10万円未満の固定資産を購入した場合ですと、青色申告でも白色申告でも購入(使用)年に購入費用を全額経費として処理することが可能です。
 
青色申告の場合には、10万円以上~30万円未満の固定資産を購入した場合におきましても同様の扱いになります。


 例えば、28万円のパソコン(耐用年数4年)を一年目に購入したとします。
 
白色申告の場合には、一年目~四年目におきまして毎年7万円(28万円÷4年)ずつを経費として計上することになります。


 しかし、青色申告の場合には、一年目に28万円全額を経費として計上することも可能ですし、又、白色申告と同様の処理を行うことも可能です。
 
処理の選択肢が増えるということは、それだけ節税が可能になります。

所得拡大促進税制等の各種税額控除の適用が受けられる

 会計帳簿を正確に記録している青色申告は、税金が安くなる各種税額控除の適用があります。
 
例えば、所得拡大促進税制です。
 
ざっくりと当該制度を説明しますと、従業員の給与を前年等から増加させた場合、最大で個人事業主の所得税の約20%の納付が免除されます。


 また、初めて従業員を雇った年におきましても適用することができます。
 
ただ、当該制度を適用できるかどうかの判定がとても複雑であるため、当該制度の適用をお考えの方は基本的に税理士に依頼されることをお勧めします。

家族に給料を払うことができる

 白色申告の場合には、家族に支払うことができる給与額の上限が定められており、配偶者が86万円、その他の親族が一人につき50万円となっております。


 しかし、青色申告の場合には税務署への提出が必要なものの、適切な金額であればいくらでも家族に給料を支払うことができます。
 
基本的に、誰か一人が高収入を得るよりも、二人で均等にその収入を得た方がトータルの税金は安くなりますので、節税になります。

ご相談はこちらから

代表の岡本は、毎年確定申告の本を監修しています。